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「ああ。でもなんとか間に合った」
…そんなに忙しかったんだ。大丈夫かなぁ?休みもまともに無いうえに、食事も取れないなんて…。
私はちょっと心配に思いながら見ていた。
「なる、おかわりあるか?」
その言葉に、私は目をパチッとさせた。
「あ、いっぱいあります!」
悠哉がニコッとしていた。
よかった。たくさん食べてもらって、栄養しっかりとってもらおう。
そう思いながら、悠哉におかわりを出した。
食事を続けながら、ふと、言っておかなきゃいけないことがあったんだと思い出した。
ちゃんと、高野課長のこと、言っておいたほうがいいよね?
ずっと考えてた。
悠哉に言わなくてもいいかなぁって思ったりしたけど、もし逆の立場だったら、こういうことがあったって言ってもらいたいし。
私は悠哉をチラチラ見ながら、声をかけるタイミングを探した。
少しドキドキしながら、意を決して口を開いたとき、私よりもさきに悠哉がしゃべりだした。
「そういえば、向こうではもう桜の話をしてたな」
「え?…桜?」
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