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「話聞いてたら、見てみたくなったな。…来月、時間が取れたら見に行くか?」
「はい!」
私は勢いよく返事した。
なんだか全てがうれしくて、その喜びを身体中で実感していた。
一緒に過ごす時間があるたびに、悠哉への想いがどんどん膨らんでいく。
いつの間にか、悠哉に伝えておこうと思っていたことも、忘れてしまっていた。
食事を終えた後、私は食器を下げながら悠哉に話しかけた。
「片付けしちゃいますね。それまで、何か飲んでますか?」
「ああ、じゃあ、お茶がいい」
「わかりました」
そう笑顔で返事し、お茶を出した後、私はキッチンで洗い物をはじめた。
少し経つと、悠哉が私のところへやって来る。
「どうかしましたか?」
泡だらけのスポンジを手にしながら聞いてみた。
「いや、何でもない」
そう言うと、私の後ろに回り抱きついてくる。
…あら!?
「悠哉?…あの、何ですか?」
すると、後ろから私の手元を覗き込んできた。
「まだ終わらないのか?」
…さっき始めたばっかりですけど?
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