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よう
俺の名は【天村誠】
17才の極普通な高校生だ
趣味もなし、才能もなし、彼女なし、太っていないし、ガリガリでもなく、フツメン
勉強もそこそこでスポーツも苦手ではなく、かといって得意でもない
そのまんまの意味でどこにでもいる【極普通】な高校生だ
学校帰りには17時を過ぎる
部活なんて何もやっていない
夕日に照らされながら鞄を担ぎ、帰っている途中の出来事だ
俺はどうやらボーッとしていたらしく、赤信号ということに気付かぬまま横断歩道を歩いていた
そしてトラックが此方に突っ込んできた
別に恐怖感とか後悔とかは感じなかったが、感じたのは一瞬の激痛と他人の悲鳴のみ
幸いにも、身体はバラバラにならずに済んだが、身体中血まみれになり、制服はボロボロになり、身体を動かそうとしても骨が何十本か折れているから動けない
呼吸は出来るが、意識が遠退く
さっきまではっきりと聞こえた人々の悲鳴も掠れていく
そして俺は感じた………
【これが………死か………】
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