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「文明を発達させる為には、適度な刺激を与える必要があるんです。」
「ふむふむ………その為のお手伝いってわけか……………」
「文明を発達させる為、
神様は人間を不幸にさせることもなさっているんです。
もちろん、人間を幸福にするための業務も行っていますがね。」
「神様自身が人間へ試練を与えることもあるのですが、
神様自身の力が強すぎる為、
加減をしくじるととんでもない事態になってしまうんですよねぇ。
ですから適度な悪事をしてくれる方を募集してるわけです。
適性のある人だけにですけどね。」
「…………神様が力加減を間違えたときって、
どんなことになったの?」
「あぁ、具体的には
【バベルの塔】や【ノアの箱舟】みたいな感じですよ。
特にノアの箱舟については、
「あれは、やりすぎたぁ………」
って今でも神様はボヤいてるそうですよ。
急いで舟を作らせたから文明の全滅は免れましたが、危なかったですよね。」
「俺の中の神様のイメージが完璧に崩れたんだが……………」
ーーーふと疑問に思うことがあった。
「あのさぁ。ちょっと聞いていいか?」
「はい、なんでしょう。」
「神様のお手伝い、
つまり転生して悪事をしまくったら、俺に何のメリットがあるんだ?」
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