3週間

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一夜開けた今日、目を冷やしたのがよかったのか、ひどい顔にならずにすんでいた。 外は、朝からあいにくの雨。 どんよりした空から雫が降ってくるその様子は、私の心模様に似ている。 傘をさしながら、会社へと向かった。 そして、不安と戦いながら、今カウンターの前に立っている。 大丈夫、大丈夫。と胸に念じながら、悠哉がやって来るのを待っていた。 どうしようなんて考えても、悠哉に話しを聞いてもらえない以上、私が出来ることはないような気がしていた。 もう、自分からは声なんてかけられない…。 また突き放されてしまうのが、恐い…。 だから今の私には、悠哉が聞いてくれるのを待つしかない。 そう、思っていた。 時計を見ると、そろそろ悠哉の出勤の時間。 エレベーターを見ると、上がってくるのがわかった。 きっと悠哉だよね。 ドアがゆっくり開く。 降りてきたのが悠哉なのを確認し、私は一礼した。 胸がすごく苦しくて仕方ないんだけど、なんとか堪えての挨拶をした。 「…社長、おはようございます」 悠哉を見ると、目が合った。 「…おはよう」 私にそう声をかけると、悠哉は社長室へ歩いて行く。
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