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ええ!知ってるって、しゃべっちゃったの!? 私が口を開けて驚いていると、大谷くんがニコニコ微笑みながら付け足した。 「いやー、なるちゃんと総務課長の噂聞いて幸ちゃんに真相を確かめようと問いただしてみたんだ。まさか社長とできてるなんて、かなり驚いちゃったよ」 あ…、そっか。噂でね。 …でも、この満面の笑みを見せる2人…危険な香りがするのは私だけかな? すると、幸恵がさらに続けて聞いてきた。 「社長はやっぱりまだ仕事忙しいの?…出張から帰ってきたときは、ちゃんと会えたんでしょ?」 「うん、ちゃんと会えたよ。でも、やっぱり忙しいみたいで、さっき専務とまた出掛けちゃった」 「そうなんだ。…社長はホント大変ね」 私はその後、何て言ったらいいかわからず、食事を続けていた。 幸恵に相談してみようかと思ったけど…大谷くんもいるし、笑顔の2人に今の私の暗い気持ちを伝染させないほうがいいかも。 そう思いながら、胸の中の渦を表に出さないように繕っていた。 そしてお昼を取った後、私はまた最上階へと戻っていった。
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