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「少し、ここで待ってて下さいね。私は
社長に挨拶してきますので」
「…すいません」
私は、両手で顔を覆いながらそう返事した。
すると、専務が給湯室を出て行く足音がした。
…私、どうすればいいの?
どうすれば、涙は止まってくれるの?
必死に堪えようとすればするほど、苦しくなる。
…悠哉、………悠哉、
……ごめんなさい。
私のこと、呆れちゃった?
…そうだよね。
悠哉が誤解するのも、おかしくないかもしれない。
私のしてること、全部裏目に出てる。
はやく誤解を解きたい。
いつになったら、悠哉は話しを聞いてくれる?
我慢するのは無理だとわかった私は、零れてくるままに、溢れてくるままに涙を解放していた。
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