全てがマイナスに働く-2

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なるが部屋を出て行った後、俺は椅子に腰掛け、自分の右の手のひらを見つめていた。 俺は、何でこんなに焦ってるんだ? そう思いながら手のひらを握りしめ、ふぅっと一息ついた。 すると、部屋がノックされる。 コン、コン。 …誰だ? 俺は返事をせずに、ただドアを見つめた。 「社長、私です。よろしいですか?」 …片桐か。 「…入れ」 「失礼します」 ドアを開け、片桐が中に入ってきた。 「おはようございます。出張、お疲れ様でした」 「…ああ」 俺は、片桐に顔を向けることなく返事をした。 「社長」 「…何だ?」 そう返事をして、話しの続きを待っていたが、片桐が何も続けてこない。 仕方なく顔を上げ片桐を見ると、それを待っていたかのように俺を見て話しはじめた。 「私には、理解できません」 「…何が?」 「どうすれば、相沢さんをあんな表情にできるんですか?」 その言葉に、俺はため息をついた。 俺があんな表情に、したくてしてると思ってるのか?
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