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私は涙を拭って勢いよく立ち上がり、なみと和樹くんに謝った。
「ごめん!私、やっぱり悠哉のとこに行ってくる!」
「え!?…何?どうしたの!?」
「ほんとにごめん!…実は、今悠哉とうまくいってなくて、全然話せてなかったんだけど、…さっき悠哉が声かけてくれて…、それで、行ってくるから!」
なんとか分かってもらおうと、私は身振り手振り説明した。
「何言ってるのかわかんないって。お姉ちゃん落ち着いて!」
「ごめん!悠哉に、どうしても今会わなきゃダメなんだよ」
なみがそれを聞いてため息ついた。
「はぁぁ……何があったのか全然分からないんだけど………。ってか、なんで早く言わないの?…お姉ちゃんってほんと、お人好し?」
そう言いながら、なみは和樹くんを見た。
「ごめん!ほんとに、ごめん!」
「謝らなくていいって!私のほうが面倒かけてるんだから」
「和樹くんも、ごめん!」
「いや、大丈夫ですよ」
私は2人にペコッと頭を下げた後、家を出る用意をした。
夢ちゃんが不思議そうに声をかけてくる。
「なるー?」
「ああ、夢ちゃんごめんね。お姉ちゃん今からちょっと出かけなきゃいけないんだ」
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