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そんな私と夢ちゃんの様子を見たなみが、声かけてきた。
「夢、お姉ちゃん出かけちゃって寂しいよね。このパンダもらっちゃったら?」
そう言いながら、シッシッシと笑うなみ。
「あ、うん!いいよ!好きなパンダいっぱい持ってっていいから!」
「お姉さん、そんないいですよ」
「ううん!持ってっていいよ!…和樹くんも持ってく?」
「え!?…いや、俺必要ないです!」
そ、そう?かわいいのに…。
「和樹、お姉ちゃんのこと社長さんとこまで送っててあげてよ」
「あ、うん。わかった」
「え!?いいよ!…大丈夫。まだ電車あるから」
私が遠慮すると、なみが一喝。
「何言ってるの。もうけっこうな時間だし、今のお姉ちゃん、なんかヤバいもん」
…ヤバいって、そんな言い方しなくても。
「なんかパニック起こして、大変なことになりそうだから、和樹が送ってってくれたほうが安心なんだけど」
私がどうしたらいいかオロオロしてると、和樹くんが立ち上がった。
「俺、車出してきますね」
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