それぞれの家族-1

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そんな悠哉を見ながら、終始私の頬がポッポポッポしていてどうしようもなかった。 悠哉の言葉ひとつひとつが、まだ耳に残ってる。 うれしくて、胸がいっぱいだよ…。 すると、お母さんが私に近づきコソッと話してきた。 「いい男ね」 ええ!? もうお母さんってば、なんなのよ! 私もお父さんと悠哉に聞こえないよう気にしながら、小さな声でお母さんと話始めた。 「ちょっと、反対なの!?賛成してくれるの!?どっち!?」 「何言ってるの。始め反対するのは親の努めなんです!」 そんな努めいらない! 私がムスッとしていると、お母さんはさらに続けた。 「だいたい、なんの連絡もしないでいきなり来るのがいけないのよ。よりにもよって、お父さんが酔っぱらってるときに来るなんて…」 お母さんがため息つきながらそう言った。 「なみから社長さんとつき合ってるって聞いたときは、本当に驚いたんだからね!きっとなるは、騙されてるに違いないって思っちゃったわ…」 …いったいお母さんは、社長という立場の人をどんな人だと捉えているんだろう? …それとも、私が騙されやすいとでも言いたいの? 私は軽く一息ついた。
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