それぞれの家族-1

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少しずつ暗くなっていく空の下を、車は悠哉の家へ向かっていた。 そんな車の中、私は悠哉にさらに謝っていた。 「うちの親相手に疲れちゃいましたよね?…ごめんなさい。本当にごめんなさい!」 「アハハ!なる、それ何回目だ?」 「だって!お父さんもお母さんも、なんかひどかったし…」 すると、悠哉は運転しながらニコッとしていた。 「いいんだ。俺が会いたかったんだから。…気にするんじゃない。それに、かえって話しやすかった」 うう、でも、でも…。 私が1人黙ると、悠哉が続けた。 「…だが、意外だったな」 「え?…何がですか?」 「父親に拒絶されるもんなんだとばかり思ってたが、まさか母親につっこまれるとは… 」 そう言って、さらにクスクス笑い出す悠哉。 …やだ、そんなに優しい笑顔されたら、む、胸が…。 手で胸を押さえながらさっきまでのことを思い出し、また顔が熱くなってきた。 ごめんなさいだけじゃないよね。悠哉の話を聞いてすごくうれしく思った自分がいたんだから。 「…悠哉」 「ん?」 「あの、…ありがとうございます。あんな風に思ってくれてるなんて…。今、うれしくてすごく胸がいっぱいです」
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