それぞれの家族-1

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信号が青に変わったのに気づくと、悠哉はゆっくりと手をおろした。 その手の温もりが愛しくて、もっと触れててほしい、そう思った。 運転する横顔を見つめながら、悠哉に抱きつきたくて仕方ない自分がいることに気づく。 …もしかして私、表現できちゃうんじゃない? …この愛情を、表現できちゃうんじゃない? ちょっと待って。 こらこら!私ってば、何エッチなこと考えちゃってるの! おもいきり首を左右に振った。 そんなことしたら、悠哉の思うつぼじゃない! れ、冷静にならなきゃ。 そして、ふぅと一息。 落ち着いた後、悠哉の方を見てみた。 すると、悠哉が私をチラチラ見ている。 「…何事だ?」 あ、あはは…。…見られてた? エッチなこと考えてたなんてバレたら、危険すぎる。 ここは、別の話題を…。 「あの、…そういえば、悠哉のご両親は近くに住んでるんですか?」
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