初めまして

2/24
前へ
/40ページ
次へ
何にも邪魔されず、自然に目が覚めた。 あー、もしかしてこれは。 かなり熟睡できたってやつか。 そう思いあくびして、俺はベットから上半身を起こした。 …熟睡しても、あくびはでるんだな。 隣を見ると、なるがまだ寝息をたてていた。 ん? 今何時だ? ハッとして時計を見ると、いつも目覚める時間を余裕で過ぎている。 「あ!?…おいおい!冗談だろ。…なる起きろ!」 慌ててなるの体を揺さぶった。 「……ふぁい…」 「おい!起きろ!」 なるが目を擦りながら、俺に焦点を合わせた。 「あ、…おはようございます」 そう挨拶して、はにかんだように微笑むなる。 ああ、この状況でそんな顔を見せるなよ。 思わず手が伸びそうになった。 …が、そんなことしてる場合じゃない。 「…時間見ろ!急いだほうがいい」 「へ?」 なるも上半身を起こし時計を見た。 と同時に絶叫。 すくさまベットから飛び出て、自分の部屋へ向かっていった。 その様子を見て俺は、声を出して笑ってしまった。 「アハハ!…なるは、朝からあんなに声が出るんだな」
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1255人が本棚に入れています
本棚に追加