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「そろそろ、行こうかな…」
時計を見て席を立つ。
まだ時間はあるけど、
余裕を見て下校放送の
スタンバイをしておこう。
カバンを持って出口に向かおうと
したところで、
びくっと立ち止まる。
「沙希先輩……」
教室後方の入り口に
沙希先輩が寄りかかり、
腕組みをしてこちらを見ていた。
「もーえ、ちゃん」
微笑みを浮かべているけれど、
目は全く笑っていない。
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