3677人が本棚に入れています
本棚に追加
――ーー‐‐
「ね、ユンファって、イクのことどう思ってるのかな?」
ここは、ソンミンが気を遣って取った、クラブスイート
ベッドの上で、頬杖をついたまま、テレビに目を向け、穂積が呟いた
「どうだろうね」
明らかに何かを知っていそうな笑みを浮かべ、ソンミンはそう返した
「…知ってるくせに、意地悪だなぁ」
クスクスと笑いながら、隣のベッドにもたれ掛かったソンミンに穂積が言った
スラリと伸びた足を立て、テレビに瞳を向けたその姿を見たくても、何だか恥ずかしくてそうできない
「だって、昨日も来て、今日もまた来たでしょ?
ソンミンも、それがわかってたみたいに、この部屋ずっと取ったままで。
しかも毎晩、私の相手までしてくれて
ユンファのこと、大切なんだね」
ドキドキしていた胸の鼓動も、いつの間にかソンミンの不思議な間合いに
落ち着いたものに変わっていた
不思議な、人
「そうでも、ないよ」
「そうかなぁ」
目の前で映像が流れていて、視界には入ってくるも
頭には全く入ってこない
最初のコメントを投稿しよう!