2403人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「問題はそんなことじゃないの」
そういうと、牧田は初めて深くため息をついた
「……………貴女、
貴女も、………何か身に覚えあるでしょう?」
その一言に、身体がグラン、と揺れた
「…貴女が現れてからなのよ。この手の嫌がらせ。
正直、ただの悪戯だとしたら、かなり悪趣味すぎる
…………危険すぎるのよ。
ユンファ、貴方はまだ、私達が全力でお金をかけて守ってあげる事は可能なの
でもね、辻元さんには、そんなケアはしてあげれない。
次に危険に晒されるのは、ユンファだけで済まないかもしれないって事なのよ
その時、どうしようもない事態に遭遇したら
誰も貴女を助けることは出来ない。
そして、それはユンファや、Southや、会社全体の
足を引っ張る行為でしかないわ」
決して牧田は厭味を込めた話し方をしているわけではなく
本当に。
冷静に。
いや、私を心配して
Southを心配して。
マネージャーとして、当たり前の事を口に出した
「…………マキ」
私は何かの衝撃を喰らったみたいに、呼吸するのも辛いくらい胸が詰まった
小刻みに、身体が奮え
寒気がする
ユンファは少し声を荒げると、牧田の名前を呼んだ
最初のコメントを投稿しよう!