亀裂 #2

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それ以上言葉を漏らさないジョンミンに、私は黙ったままうずくまった身体から、腕を伸ばして掌を頭に乗せると ゆっくり、ゆっくりと撫でた 沈黙の中、 ジョンミンの身体が少しずつ、震えが増すのが感じられる 一体、どうしたっていうんだろう 変に問い詰めたところで、何か聞き出せそうな状態でもなくて 私はただただ、子供をあやすようにジョンミンに優しく触れた 私は、与えられる愛よりも 与える愛のほうが、向いてるみたいだ 必要とされる事で、勘違いばかりしてきたというのに また、 こうして。 弱い部分をさらけ出す男に、惑わされる
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