亀裂 #2

14/35
前へ
/35ページ
次へ
きっと頭の片隅で。 わかってはいるのに、私はそのことに気付かないフリをして、この目の前にいる男に対する感情を、恋なんだとかたくなに信じこもうとする 何も与えられない事が、どういう事なんだかって、わかってるくせに 付き合ってもいないのに、こうやって肌を寄り添わせる関係 たかだかそんな事に、妙に安心感を覚える私は きっと何かが欠落している 幸せってものがどんなものなのか、まだ わかってないからなんだろう それでも、満足感が得れる、 私の心は、一時的に穴がふさがってるだけで この穴は、一人になった時には、また満たされた幸福感を全て垂れ流してしまう
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2196人が本棚に入れています
本棚に追加