凄艶 #4

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荒々しくおおいかぶさってくる唇が、しだいに私の唇を潤わせてくる 力任せにこじ開けられたそれから、絡み付くように浸入してきて 私は痺れた頭で、ただ それを無意識に受け入れる 息をするのも忘れてしまって でも、意識の中ではどこかで 歯痒い想いが小さく芽生える どうして、今さら。 許せない、なんて気持ちが存在するのに この唇から、逃げたくない
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