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この女は、タヌキだ。 「あ、ソンミンも、来てるねん」 その声と同時に、ドアがガラッと開いた 「イクちゃん!」 スラッと長い身体に、ちっちゃな頭 相変わらずモデルのようなスタイルの良さだ 「お加減は、どう?」 「ありがとう、大したことないから、そんな頻繁にこなくても」 私がそう言うと、ソンミンは少し悲しそうな顔をして笑った 「僕がもう少し、気を使えてたら、こんなことにならなかったかもしれないのに」 ソンミンが、悪いわけじゃないやん… 「………」 穂積が、微妙に眉間にシワをよせる 大体こいつは、全部知っていたのに。 「悪いのは、俺だ」 出たよ
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