呪文

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受けた後の、長谷川さんの下心がかいまみえる 少しだけでもいいからソンミンに相談をしたかった そんなタイミングもなく この場にまで来ている私はもう、NOという返事は用意していなかった 長谷川さんはバツイチで、子供が一人いる。 私が長谷川さんの隣に腰をおろすと、嬉しそうに微笑んだ 「何か飲む?」 この表情を見るたび、私はデザイナーとして本当に必要とされているのかと疑問になる けれど、 向かい側で不安そうな顔をしているシュン社長を見ると、少しだけ心が落ち着いた 彼はこの企画会社に、命運を賭けているのだ その切り札が、私だということが、シュン社長の視線で身につまされる
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