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長谷川さんとシュン社長とご飯に行って、軽くバーでお酒もご馳走になった 長谷川さんの猛烈モーションをなんとかかわしつつ、マンションに戻ったのは深夜 リビングには、ムスッとした顔で、郁美が座っていた 「ただいま」 私がそう言っても、聞こえるはずなのに郁美からの応答はない …… 怖い 返事のない郁美ほど恐ろしいものはない 私は郁美の横を黙って通過し、ゲストルームに行こうとした 「なぁ、ソンミンから連絡あった?」 地に響きそうなくらい、暗い関西弁。 郁美も私も関西人で、関西人同士で話すもんだから普段の標準語なんか使わない めっちゃ機嫌悪いやん…… 「いや?」 そういえば、最近電話で話してない 電話を使わなくても、私はここにいるし、毎日話してるし。 「あっそ」 …… 「うん」 さわらぬ神に祟りなし。 私はさっさとトンズラしようとリビングを後にした
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