◇ #2

11/11
前へ
/35ページ
次へ
刑事達が去ったあと、ユンファと共にソファにうなだれる ユンファからは直ぐに寝息が聞こえてきて、僕はといえば無性に気だるくて頭痛さえしてきた 首もとが熱をおびていて、瞳を閉じた闇がぐわんぐわん回る。 余計に気分が悪くなって、無理やり目をあけたままソファにもたれかかっていた 次第に脳に揺れが響いて意識が遠のいていく ふと、朧気な意識の中、僕の遠く奥のほうで、すっかり忘れていた記憶が甦る 『僕はまるで君に呪文を唱えられたようだった』 何処かで見た、最後の言葉 そう そのあとは。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1741人が本棚に入れています
本棚に追加