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身体から出る妙な覇気とは別に、小さな声で遠慮がちに 「お帰りなさい」 そういうイクちゃんの顔には、元気がない なんだ、なんだ。と、僕がそんなイクちゃんに「ただいま」といって声をかけて横をすり抜ける リビングを通り抜けようとした時、穂積ちゃんの事をやっと頭で意識した あ、そういえば。 ウチにいたんだった。 呑気にそんな風に考えていて 「タダイマー」 そう言って、中央のソファに腰かけていた穂積ちゃんに近づいた
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