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「いやー、華やかですね」 笑顔を向けて話すその年配男性が僕らを見る 目尻にシワが入った笑顔でも、 瞳の中は鋭くて、笑顔なんて霞んで見える 僕らは口をひらくことなく、様子を伺う 「先ほどは失礼しました。 いや、捜査上必要でしてね。 第一発見者の悲運てやつです。 担当者が失礼な事を言ったかもしれませんが、まぁ気を悪くしないでください。 習わしなもんでね」 男性はそう言って名刺を差し出した 隣の若い男性は静かに僕らを見つめると、すこしタイミングをずらして名刺を差し出した 切れ長の瞳に、カチッとしたスーツ 僕らよりもすこし歳が上にみえるくらい
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