◇ #2

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「基本的には、事務所には週1でいいよ。ジウ社長とも約束したし。 その間に、本来頼んでた窓口業務お願いして、 後は、何か掴んだら俺に連絡ちょーだい」 意外と細かい龍郎の話を聞きながら、私達は大量の荷物を抱えてマンションに戻った 時間はけっこうな時間になっていて、案外夜の長い街に感覚がゆっくりと馴染んで行く 「今度さ、俺にも紹介してよ」 ペラペラと口の止まらない龍郎に段々と嫌気がさしてきて、私は「誰を」と聞く気にもならず、ただほとんど無愛想に相槌だけを返していた ただっぴろい、天井の高いマンションのエントランスを抜け エレベーターホールでエレベーターを待つ 荷物を抱えた龍郎の口は止まりそうにもない 「俺ここ来るの五回目」 龍郎がそう言った 「は?」 その瞬間。 エレベーターのドアがゆっくりと開いた 「……あら」
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