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◇ #2
龍郎は落ち着いていて、探知機の操作をユンファにゆっくり丁寧に教えると、
「何かあったらいつでも呼んで下さい」
そう言うと
玄関入り口に立っていた穂積ちゃんに寄り添うと、耳打ちして何かを伝えて
「じゃ」
と、軽やかに去っていった
「……」
頭に血がのぼってる僕
「じゃ、戻ろうぜ」
ユンファがそう言っても、イチミリだって微動だにしない僕
「ソンミン?」
「先に行ってて。後からすぐに戻るから」
何だか棒読みみたいに言葉に感情がなくなった
「あー、うん」
イクちゃんとユンファは顔を見合わせると、探知機を弄りながら二人でキャッキャと去っていった
残されたのは、怒れる僕と
微妙な顔をした穂積ちゃん、だけだ(当たり前)
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