1718人が本棚に入れています
本棚に追加
「不服やわ」
やけにアップテンポの音楽が、これでもかと鳴り響き、
陽気でウカレたビートが身体に響く
ここは市内から外れた倉庫街にあるグラブSOUL
会員制のグラブだ
過剰な睫毛エクステに、カラーコンタクト
ボブの金髪ウィッグに、派手なカラーのトップスにブラックレザーのスキニーパンツ
12センチのグラディエーターのヒールをはいて、
私はうんざりとしながら呟いた
「仕方ないだろ」
私の声が聞こえるはずもない騒音の中、龍郎が私にそう叫んだ
仕方ない、ちゃ。仕方ない。確かに。
最初のコメントを投稿しよう!