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個室だろう。
病室の前で立ち止まる龍郎が、なかなかドアを開けずに躊躇しているのを見て、さすがに声をかけた
｢ここ？｣
｢あのさぁ｣
小難しい顔をして、龍郎が僕を見る
｢無理を言うのもなんだけどさ、
一応、時間も時間だし。
面会とかさ、時間外だから、静かにしてよ？｣
何を真面目な顔で。
｢わかってるよ、それくらい｣
僕がそう笑うと、
｢わかってねーな、どっちも｣
龍郎は小さくそう呟くと、
病室のドアを開いた
僕は開いた入口に、足を踏み入れながら
｢穂積ちゃ――」
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