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「……先生?」 引き戸を少し開け、 部屋の中に呼びかける。 返事はなかった。 ……誰もいないのかな……。 少し迷ってから、 わたしは思い切って 保健室に足を踏み入れた。 「春山先生……?」 あれは、一年生の夏の終わり。 残暑がまだ続く、 木曜日の放課後のことだった。
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