517人が本棚に入れています
本棚に追加
いつもは恥ずかしくて
まっすぐ見つめることが出来ない
先生の顔が、触れられるほど
すぐ傍にある。
これって、とっておきの
贅沢かも……。
「春山先生……?」
呼びかけても、
寝息のリズムは崩れない。
ゆっくり身を乗り出し、
顔を近づけ――
先生の頬に唇を触れる。
手をついたベッドが、
ギシ、と微かに軋んだ。
――熱い。
やっぱり、熱があるんだ。
……ていうか。
ほっぺにキス、しちゃった……。
胸のドキドキが先生を
起こしてしまうのではないかと
心配になりながら、
わたしは先生の唇に
人差し指をなぞらせた。
最初のコメントを投稿しよう!