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ゴクリと唾を飲み込み、亜紀はエレベーターに近づく。
まだ朝だというのに、日射しが暑く、汗が額から垂れてくる。
建物の中は日射しこそ遮られているが、中はムッとする暑さだった。
「何してるのかな?」
亜紀は5階で点滅するランプを見上げて、目を細める。
どうしよう?
誰か呼んでこようか?
亜紀の脳裏には、男がまた猫に酷い事をしてる姿が浮かぶ。
ブルルッ
思わず身震いをする。
その残酷な想像は彼女を正義の味方に変えるには充分だった。
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