正史

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「じゃんけーんポンッ」 「よし!孝生が鬼だ」 「いくよ?1…2…3」 ワァーと隠れ場所を探し逃げ惑う子供達。 正史も見つからないように隠れ場所を探す。 「さて…どこに隠れようか?」 階段を上り、最上階の4階まで来て見た。 音楽室や視聴覚室など特別教室が連なるフロアは、子供はもちろん正史が隠れるスペースもたくさんある。 案の定何人かは廊下をパタパタ走り、隠れ場所を決めかねていた。 「先生」 呼ばれて振り返ると、亜紀が正史のシャツの裾を引っ張っている。 「どうした?」 「どこに隠れたらいいの?」 「先生も今探してるところなんだよ…亜紀も一緒に探すか?」 「うん!」 嬉しそうに亜紀は頷いた。
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