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それがハッキリした時、可奈は一気にアルコールが抜け恐怖が体を占領した。
額からは変な汗が出始め、歩く速さも早くなる。
カツーン…
カツーン
カツン
カツ…カツ…カツ
でも、その足音は可奈の早さに合わせて早くなってゆく。
ヤダ…ヤダ…ヤダ…
本当に誰か付いてきているのか確かめたい。
でも後ろを確認する余裕はない。
振り返って誰かいたら恐い。
誰もいなくても恐い。
可奈は半分泣きそうになりながら小走りになっていた。
次の角を曲がったら可奈の住むマンションがある。
『よし!曲がったら一気にマンションまで走ろう!!』
可奈のマンションはオートロックで住人しかカギを持っていない。
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