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特に俺には関係無いか、と思い、意識を日誌に戻した。
5限目……現国か。
『小説の登場人物の考えなんて余り考えることがないので久々に頭を使いました。』
短いな……
……面倒だからいいか。
6限目……確か、体育。
『走っている女子を見ながら隣で知らない人が変態発言をしたので顎に膝蹴りをいれてやりました。』
よし、これでいいや。
(因みに、『知らない人』とは某悪友のことで、『変態発言』に関しては伏せておく。…あれが友人だなんて、俺が悲しくなるから。)
……あれ。
でもこれだと7限の分のスペースが…
「日誌?」
多く………ん?
唐突に話し掛けられ、無意識の内に日誌から逃避していた思考が現実に戻ってくる。
「うん。まだ書き終わんなくて。」
「後どのくらい?」
……何故そんなことを訊いてくるんだ?
あぁ、気まずいからか。
「後は7限だけ。」
「そっか。」
「うん。」
………………うん。
で、君は帰らないのかな。
会話が途切れ、そろそろ帰るのかと思っていたが真田はそのまま自分の席の側(そば)に立ったままだ。
どうしたんだ……?
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