★紺☆

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「バリカン?なぁに?何かの罰ゲーム?それとも生徒指導の先生に注意されたの?黒染めしたら?」 「こらっ、流星。何時だと思ってるんだ。フラフラフラフラしてんじゃない!」 「親父のくだらない説教はいいから、お袋早くバリカン貸せっ!」 お袋が棚の引き出しを開け、バリカンを差し出す。 部屋から恒星と大星が出て来た。 「流星、イカれたのか?自慢の髪の毛。どーすんだよ?茶髪に染めたばっかじゃん」 俺は耳からリングのピアスを外す。 「ほら、大星にやるよ」 「いらねぇよ。そんな女みてぇなもん硬派なヤンキーには無用だ」 「じゃあ、鼻輪にしとけ」 「はぁん!?」 ププッと吹き出しているお袋達の目の前で、俺は床に新聞を敷き詰め、制服を脱ぎトランクス一枚になり、自慢の髪にバリカンを入れた。
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