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ただ、司の言っていることは正しい。部活にもろくに来ないし、初心者でやることなすこと適当だし。正直俺はあの顧問は気に食わない。
キーンコーンカーンコーン
「「チャイムか」」
俺と司は同じように呟いた。
すると司は、後輩たちにネットやボールを片付けるように言った。俺も片付けようかな…
後輩たちは道具を片付け終わって、体育着から制服に着替えている。
ある程度の人数が着替え終わったら、司の号令で部活を終える。
ホントそーゆートコはしっかりしてんのによ。
「じゃあ明日は先生の作るであろうメニューでやるから。…それとホームルームで聞いたけど、今不審者がいるらしいね。皆気をつけてよ。」
コイツも言っとるよ。不審者なんぞ俺ら男に襲いかかってくるわけ無いだろ。
心の中で文句をたれていると司が「じゃあ、終わり!お疲れ。」
と言って解散した。走って別の部活の友達と帰る人や1人で帰る人がいる。
今から帰って司に勉強教えるとなるとめんどくせぇな…しゃあない。とっとと終わらせよう
「悪いねぇ隼人。無理矢理付き合わせて。」
別に、嫌なわけではない。勉強は嫌いじゃないし、人の役に立てるなら本望だ。相手が誰であろうと構わない。
「自覚してんなら、なんとかしろよ…」
そんなやりとりをしているだけで家に着いてしまう。30分あるが他人と話していると10分もかかってないように思える。
「ただいま。…上がれ」
俺は司を手招きし、部屋まで行った。
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