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ふぅ…とため息をつき制服のズボンのポケットに手を入れ玄関まで歩いた。今日はため息ついてばっかりだな。
と思っていたら後ろから声が聞こえた。
「はやとー!門開けてー」
振り向くと、大きなビニール袋を両手に持った1人の少女が立っていた。佐倉瑞穂(さくら みずほ)俺の2つ上の姉だ。
「今行くよ」
といい姉の元に走った。すぐに門を開けて、袋を1つ持った。
「瑞穂ねぇ。今日も学校サボって秋葉原にでも行ってきたの?」
姉はいわゆるヲタクと言う分類の人だ週に2,3回学校をサボって秋葉原に行く。…のクセに定期テストではいつもトップにいる。
「ち、違うわよ!今日は午後の授業がなかったから行ってきたの!ひどいよ~はやとぉ。」
と言いながら俺の腕をブンブンと振って訴えてきた。
ポツ…
…ん?
ザーー。
「きゃあ!なに?雨。すごく降ってるし。はやと風邪引くよ!早く家の中入っちゃお!」
本当…天気って急に変わるもんなんだな。…司はもう家についているだろうか。
「ただいまぁ!お母さん雨降ってきたよ~お風呂沸いてる?」
ハっとした。俺シャワー浴びてない。まぁ姉がいるから先に入ってもらおうか。待たせるのは嫌だからな…
「お帰りなさい…またたくさん買ってきたわね。お父さんにバレないうちに部屋に片しときなさいね。お風呂なら沸いてるから」
母さんが台所から出てきてそう言った。とりあえずタオルを1枚持ってきてくれていた。
「瑞穂ねぇ。風呂入ってきちゃいなよ。そんなんじゃ瑞穂ねぇも風邪引くから。俺髪拭いたら瑞穂ねぇの部屋にこれ持ってくから。」
俺は大きなビニール袋を2つ持って姉に言った。
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