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今日の夜ご飯は豚肉のしょうが焼きとマカロニサラダだ。
母さんは少し前まで料理関係の仕事についていたらしく、ご飯はとても美味しい。
気付けば雷はもう鳴っていなかった。俺は、マカロニサラダを半分残して
「瑞穂ねぇマカロニサラダ食べる?」
と言って姉に差し出す。姉は母さんのマカロニサラダが大好きで食事を初めてすぐに完食してしまった。実に物足りなさそうに見えたものだから…姉はパッと目を輝かせて
「え!いいの?はやと。」
別にダメなら、んなこと言わないっての。俺は無言で頷いた。すると姉は俺に抱きついて
「ありがとう!愛してるよぉはやと!」
「ちょっ!やめれ!瑞穂ねぇ離して。」
どんだけマカロニサラダ好きなんだよ…恐れ入りますわ。母さんは、特に止めようとしないで笑って俺らを見ていた。
止めてくれ…母さん。
食事を終えて俺は、自分の部屋に戻った。
俺は、そのまま布団を敷いて電気を消して眠りについた。
…ドーン!
「んん…また雷か」
雷の音で目が覚めてしまった。時計は2時を示している。すると俺の部屋のドアが開いて人影が見えた。
「はやとぉ…」
そこには枕を抱きかかえて涙目の姉の姿があった。
「雷怖いよぉ…」
…子供か。はぁ…なんで毎回毎回雷になると俺の部屋に来るかね。断るわけにもいかねぇし。
「布団…入る?」
答えのわかりきった質問をしてみた。姉は小さく頷いて俺の横に枕を置いて、体を布団に預けた。すぐに俺も横になった。
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