Vol.4 『 hand in hand 』

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「キスフレ2」第4話 『 hand in hand 』 泣き過ぎて、ぼろぼろになった肌の状況に気づいたのは、 小栗が我が家に着いた後だった。 そんな私へと、キスの嵐を浴びせたのは、数十分前のこと... 「3ヶ月ぶりに逢ったというのに、 最初に見せた顔が、 なんともひどい有様だったんですけど。。。 これは確実に嫌われるのではないでしょうか??」 「そんなことを、質問する為に、 久しぶりに会った彼氏を部屋に放置して、 深夜の夜食が食べたいなどと嘘ついて、 コンビニに居る、あんたの恋愛の行く末のほうが心配よ」 レーナが電話越しでも判るほどに、呆れ返った調子で言葉を吐き出した。 後方で「いらっしゃいませーーー」 というコンビニ店員の明るい声が木霊していた。 雑誌コーナーで、ファッション誌をなんと無しに眺めていたが、 隣に立つ週刊誌を読みふけるジャージの男性の視線が気になり、その場から移動した。 受話器にかじりつき、言い訳を告げる。 「う....その、ねえ、 いや、なんかおでん食べたくなって」 「は?さっき散々食べたじゃん」 「いや、 小栗もおでん食べたいかなーって、 日本食飢えてるだろうし...] 即答で返された言葉に、反抗してみたが、小栗のお腹の具合など気にする余裕も無いことに気づいた。 機内食を取った後どれぐらいの時間が経っているのだろうか? 空港から直に来たということだと... 実はおなか空いてたり? 小栗の御飯を本気で探し始めようかと棚を眺めていると受話器越しにレーナの鋭い声が響いた。 「日本食よりも、アンタを食したいって思ってるわよ」 .
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