Vol.4 『 hand in hand 』

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☆☆☆シャワー音が聞こえる中、小声で台所に隠れる私は、ゴキブリと、ほぼ肩を並べられるぐらいだろう狭い隙間で、レーナに電話をかけている。 「恋人同士の甘い夜の過ごし方について、お尋ねしたいのですが」 「あのね、いまアンタのジョークに付き合ってる時間ないの、彼と一緒だから」 「ジョークじゃなく大真面目ですが?レーナ様!!」 「脱がされたいなら、脱がしやすい格好してなさいよ、それか裸で待ってれば?じゃ忙しいんで」 「ちょ!れーな!おおおおおいいいいい」 「また切られた...」 「裸でって、それはもう手札として一度使用しました。」 (「キスフレ」参照) 「ああ、困った。 最初のHから時間が空きすぎると、こんなにも悩むのなら、サッサとメカ使って擬似体験しておけばよかったのだろうか。。」 ありえない妄想が頭の中でめまぐるしくドラマを起こし、 最終的に提案した挙句、小栗に「馬鹿?」の一言と、ドン引きした表情が戻って来るであろう答えが、早々に出たところで、レーナと同じ行動をすることを踏みとどまった。 そもそも、 レーナと同じことをしたとしても、上手くいかないのは充分理解しているはずなのだが、恋愛のHOW TOについつい縋り付きたくなってしまう。 バスルームから聞こえる水の音色。 この音が消えるとき、今度こそ、...............。 .
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