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初めて専務の恋人、愛美さんに会った日の次の金曜日。
仕事を終えた私は鍵を預かり、買い物をして悠哉の家に来ていた。
もう悠哉の家も慣れたもの。
いつものように部屋に入り、キッチンへ向かって食事の準備に取りかかる。
そして、夕食が出来上がる頃に、悠哉は帰ってきた。
今日は、いつもの週より帰りが早い。
そう思って喜びながら悠哉を迎えた。
「おかえりなさい」
「ただいま」
このやり取りも、身に付いてきたかな。
毎回照れてしまうけど、私にとってはしあわせに感じる瞬間のひとつでもある。
2人で食事をして片付けが終わると、恒例化?しているお風呂タイムを過ごしていた。
今日は仕事でバタバタしていたので、聞きたくても聞けなかった昨日のことを尋ねてみる。
「そういえば、専務と愛美さんは付き合ってどれくらいなんですか?」
「…ああ、どれくらいだか分からないな。気づいたら片桐が襲ってた」
「ええ!?お、襲ってたって、それはいったい…?」
「本当だ。愛美に聞いてみろ」
…聞けるわけないじゃん?
でも、やっぱり専務は、悠哉の言うとおりってことなのかな…。
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