第5話

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メイクの筆を走らせるジュンさんと、佐伯に見せられた大友の姿。 どうしても同じ人物だと思えない。ギャップと云うには激し過ぎる。 「そんなに見つめないでよ。照れちゃうでしょ」 「ごめんなさい…」 「調べちゃったのね?昔の事…」 「えっと…」 「まあ、仕方ないわよね。取材するのが加奈ちゃんのお仕事だし」 「すいません。そんなつもりじゃなかったんですけど…」 「いいわよ、所詮昔の事だし。でも、質問には答えないわよ」 また先を越された…確かにジュンさんのプライベートに踏み込む権利は無い。 「はい、質問はしません」 「ありがとう。きっとね…そのうち話せると思うわ。だから其れ迄待って」 「何だか意味深なセリフですね…」 「あははっ、そうね。人生色々あるものよ、加奈ちゃんとの縁だって相当なもんよね」
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