第5話

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ジュンさんがぽんと肩を叩く。 「さて、後は着替えて行ってらっしゃい」 「今日はジュンさん来ないんですか?」 「うん、監督さんに会っても仕方ないもの。あたしも結構忙しいのよね」 「そうですよね…」 「何よ、涼ちゃんと二人だと居心地悪いの?」 「そんなわけじゃないんですけど…」 「そうよね。加奈ちゃんにしてみれば、振り回されてるだけだもんねぇ」 「まあ、その辺は諦めましたけど」 自分でも、佐久間と二人になる事がどうして気が重いのかがわからない。 「どう、準備出来た?」 佐久間のオフィスにあるミーティングルーム。様子を確認するようにドアの外から声が掛かる。 「じゃあ、着替えたら出ておいでね」
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