零side

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龍刃会は僕を誘い出したいのだろう。龍がすることだ。気に障る奴だ。 そういえば雪人は何も食べていないだろう。キッチンでお粥を作った。人に作るのは初めてだ。 お粥ができあがりみずと一緒に寝室に持って行くと雪人は寝ていた。 お粥をテーブルに置きベッドに座って様子を見ていると雪人が目を覚ました。 「お粥作ったけど食べる?」 質問をすると頷いた。お粥をお椀に分けてスプーンと一緒に渡した。 雪人はそれらを受け取りスプーンでお粥をすくい口にする。 無言だったが全部食べたので体調はよくなっているみたいだ。 「君のフルネームは?」 「瀬名雪人....」 「僕は霧生零....年齢は?」 「13です」 中学生.....学校には行っていないみたいだし逃げ回って服装を見ると親はいなさそうだ。 「帰る場所、あるのか?」 と聞くと首を横に振る。 こういう子は保護者もいないし捕まえて監禁しても捜索願が出ないから狙われやすいな。
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