clean 3 王子様は嘘つき

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ある日の土曜日。 朝から引っ越し屋のトラックが横付けして止まっていた。 誰か引っ越すのかなぁ。 隣りの変な奴らが、引っ越すなら安泰だよね~。 でも期待外れだった。 私の部屋の真下は空家になっていて、どうもさっきからガタガタ音がするから、逆に誰かが引っ越して来るのかなぁ。 まぁ、いいや。 私は買い物へと向かう準備をしていた。 そして、また元彼から着信…。 コイツの行為ってほぼストーカーじゃん! いい加減にしてよね! おまえなんぞ、無視じゃ! せっかくの朝の気持ちいい気分が台無し。 一変して、ムカツキモードに変わってしまった。 別れた後なのに、束縛なんてしないでよ! あんたが結婚だなんて、この私に言うから別れる事になったんだから、あんたの自業自得じゃない! 私はアパートの階段を降りて、敷地内から足を出した、その時だった。 「としこ!」 路駐停車していたトラックの前には、見覚えのある車。 馴れ馴れしく呼び捨てで、私の名を呼んで中から出て来たのは元彼だった。 「ゲッ!」 うそでしょ~! 何で居るのよ!気持ちワルッ! 間違いなく、ストーカー!! 「あぁ、久しぶり」 普通を装っても、正直者の私。 顔に露骨に出してしまう。 「電話も出てくれないなんて、寂しいじゃないか。大丈夫か?元気でいたか?心配してたんだよ?」 逃がさないように、腕を掴まれた。
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