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「そらぁ、もぉ、元気だよ。今は休みを満喫中」
だから、とっとと失せろ!
私は目も合わさずにいた。
「俺、ずっと後悔してたんだよ。どうしてもおまえに謝りたくてさ。強引に結婚の方向へと持って行って、おまえの気持ち全然考えてなくて。いや、本心はきっと喜んでくれるんじゃないかって、当たり前のように思ってて…」
本心では喜ぶ?
当たり前って、あんたが何で当たり前って決めんのよ。
だから、嫌なのよ!
まず私の気持ちを、勝手に決め付けていた所からして、話になんない!
「いい、いいって…。もう謝るだとか、なんだとか私の事、考えてくれなくてもいいから」
私は腕を離そうとしたが、更に強く掴まれる。
「なぁ、もう一度やり直せないかな?俺はおまえとは別れたくないんだよ。結婚はしなくてもいい。恋人として一緒に居よう?」
「なんで?!何で、そんな1度別れた人とまた恋人に戻れると思うの?理由が有って別れてる事、忘れないでちょうだい!」
私はムキになって言った。
「それでも私と切りたくないとしたならば、私の都合のいい友達としてしかないんだから!その他の関係は一切ない!一切ないの!」
私は終わった男とは、いつまでもウダウダしたくない。
そうやって今までも、自分にとって面倒臭い人間は捨ててきた。
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