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結婚を仄めかして、私を束縛して自由を奪おうとする男は要らないのよ!
「嫌だよ!おまえじゃなきゃ、俺が嫌なんだって!」
無理矢理抱き締めようとするから、私も無理矢理抵抗して離れようとする。
「止めてって!」
「諦められないんだ!女々しいと思われてもいい!恥を承知で来てる俺の気持ち、理解してくれよ!」
「知らない!人の気持ちなんてどうでもいい!とにかく止めて!」
顔を近付けて、無理矢理頬擦りをされる。
アパートの前には、違うアパートもある。
朝はみんな家の事をやっていて、こんな事されてるの丸見えじゃんよ。
しかも引っ越し屋の兄ちゃん二人は、トラックから荷物を運びながら、何気に私たちのやり取りを見て笑っている。
笑ってるくらいなら、助けろ!
本当に恥ずかしい!
「大きな声、出すの止めて!近所中の晒し者じゃない、こんなの!」
コイツのこのバカでかい声も、嫌いな要素の1つだったんだけど。
うるさい男は嫌いなの!
「分かった、分かったから!」
「えっ、ちょっ、ちょっと何すんの?」
両腕を後ろでキツく掴まれ、自分の車の助手席を開けられた。
…まさか?!
「車の中で話そう!ジックリ話そう!」
「止めてよね!嫌だってば!!」
「いいから!!」
いいからじゃねぇし!
監禁すんな!
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