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しかし、コイツの着信は長いし、しつこいなぁ。
私は無言で着信が途切れるのを、見つめながら待つ。
結婚なんて、お断り!
私は私の満足する人生をトコトン、満喫するんだから!
「としこっち~♪」
待ち合わせ場所に現れたモモちゃんに、私も手を振る。
「モモちゃ~ん♪」
私とモモちゃんは今から、作戦会議で喫茶店へと向かう。
鳴り止まぬスマホをポイッとカバンに投げ込んで、知らん顔。
「今日は何席くらい回ろうねぇ?」
「カッコイイ人が居るといいねぇ~♪」
モモちゃんは私より3歳年上。
彼女も最近暴力彼氏と別れたばかり。
そして私と同じく、恋に毎度振り回されて苦しいけれど、楽しんでる恋多き女の子なの。
9時から本格的に街コンがスタートする。
乾杯やって、少しだけ目の前の男とお喋りをして席を移動する。
サラリーマンかぁ…。
高いネクタイだのブランドのスーツだの自慢話ばっか。
「ホストみた~い!」
好みじゃないからドキツイ突っ込みで蹴落としてやる。
その尖った鼻を、ここぞとばかりに折ってやる。
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